屋根を美しく保つには!屋根塗装はどのくらいの頻度で行う必要がある?

屋根を美しく保つための 屋根塗装の頻度 ブログ

屋根に使用される建材によっては、施工時に必ず塗装が施されます。

その屋根塗装をメンテナンスとして定期的に行うことは、屋根の機能維持のために必要なことなのかについて過去の記事で解説しました。

結論としては「必ずしも必要ではない」という見解ですが、詳しくは以下の記事をご覧ください。

今回の記事では、機能維持ではなく美観維持のための屋根塗装について取り上げています。

実際のところ屋根塗装は必要?!屋根の塗装を行う必要性の有無を徹底解説!
屋根材によっては、施工時に塗装が施されます。本記事では、建築後のメンテナンスとして屋根塗装が「屋根の機能・耐久性維持」に必要か否かについて解説します。美観上の必要性については、個人の基準で色褪せなどが気になったタイミングで実施すると良いでしょう。

美観維持のための屋根塗装

スレート 汚れ

防水機能をはじめとした屋根の機能維持のためには、屋根塗装は必ずしも必要ではありません。

しかし屋根の美観維持という観点では、屋根塗装は十分有効です。

屋根は常に雨風にさらされているため、経年とともに色褪せや苔などが発生してしまいます。

上記の写真は、経年によって汚れや色褪せが発生したスレート屋根です。

メンテナンスで屋根塗装をする際は、洗浄したうえで塗料を塗り直します。

また劣化していなかったとしても、好みの変化に合わせてリフォームで色を変えることもいいでしょう。

屋根塗装が必要なケース

塗装が必要な屋根材の種類

屋根塗装

塗装の必要有無は、屋根に使用されている建材によって決まります。

塗装が必要な屋根材といえば、スレートやセメント瓦、トタン、ガルバリウム鋼板です。

これらは建築時に施された塗装が経年と共に色褪せてしまうため、当初の綺麗な状態を維持するためには定期的に塗装をし直す必要があると言われています。

反対に、粘土瓦は塗装の必要がありません。

粘土瓦はあとから色を変えることはないため、屋根の色で大幅に家の印象を変えることができる点は、塗装が必要な屋根材を使用するメリットのひとつとも言えます。

また塗料が持つ遮熱効果などによって、多少の屋根材補強にも貢献します。

それぞれの屋根材の特徴と相場

スレート屋根材

上の写真は、経年とともに汚れが目立つようになったスレート屋根です。

一言に屋根塗装が必要な屋根材とくくっても、それぞれに長所・短所があります。

主要な屋根材の特徴や相場を以下の記事にまとめているため、屋根材選びの際の参考にしてください。

【屋根材ガイド】屋根材の種類を特徴とともに徹底解説
屋根材に使われる素材といえば、なにを思い浮かべますか。本記事では、代表的な屋根材5種類をそれぞれの特徴とともに紹介します。また屋根材を選ぶポイントも併せて紹介しているため、家を建てる際もしくはリフォームをする際の参考にしてください。

美観を保つために必要な屋根塗装の頻度

屋根材ごとの適切な屋根塗装の頻度

スレート屋根

スレート

セメントや繊維質の材料を織り交ぜて作る板状の屋根材です。

10年に1回程度

セメント瓦屋根

セメント瓦

セメントと砂を材料として作る、瓦のようなデザインの素材です。

10年に1回程度

トタン屋根

トタン

亜鉛でメッキ加工した薄い鉄板素材です。

7~8年に1回程度

ガルバリウム鋼板屋根

ガルバリウム鋼板

アルミニウムと亜鉛、シリコンによってメッキ加工された鋼板素材の屋根材です。

15年に1回程度

塗料ごとの適切な屋根塗装頻度

当然ですが、塗料によっても耐用期間が異なるため適切な塗装頻度が異なります。

以下は主要な4種類です。

アクリル樹脂塗料

4種類の中で最も安価な代わりに、最も耐久性の低い塗料です。

そのため近年はあまり使用されていないものの、頻繁に塗り替えて気分転換したい場合は適しています。

耐用年数:5~8年

ウレタン樹脂塗料

アクリル樹脂塗料の次に安価で耐久性の低い塗料です。

光沢があり、汚れがつきづらいという特徴があります。

耐用年数:7~10年

シリコン樹脂塗料

汚れだけでなく紫外線にも強くカラーバリエーションも豊富で、現在最も使用されている塗料です。

ウレタン樹脂塗料より高価ではあるものの、価格と耐久性のバランスの良い塗料とされています。

耐用年数:10~13年

フッ素樹脂塗料

一般家庭で使用される塗料の中では、非常に高級な塗料です。

シリコン樹脂塗料と同様に汚れや紫外線に強く、光沢もあります。

耐用年数:15~20年

屋根塗装の工事の流れ

足場の設置

足場

高所作業となるため、屋根に上るためや安全性を高めるに足場を設置します。

また周囲を塗料の飛散を防ぐメッシュシートで囲います。

高圧洗浄

屋根 高圧洗浄

屋根に付着しているカビやコケ、古い塗膜などを洗い流します。

下地補修

クラック(ひび割れや亀裂)や欠けた部分があれば、コーキング材を注入して補修します。

また、錆びを落として金属部分に細かなキズをつけるケレン作業を行います。

細かいキズをつけることで、塗料の密着力を高める効果があります。

特にトタン屋根においてはこのケレン作業が非常に重要です。

下塗り・中塗り・上塗り

外壁塗装と同じように、シーラーやプライマーと呼ばれる下塗り材を塗布したのち、上塗り塗料を2回塗ります。

屋根材の傷みが重度な場合は下塗りを2回行うこともあります。

下塗り、中塗りでそれぞれ乾燥時間が必要なため、工事期間は2日以上に渡る場合がほとんどです。

縁切り

スレート屋根の塗装では、必ず行われる重要な工程です。

スレート材同士の重なり部分には隙間があり、屋根材の下に入り込んでしまった雨水が流れ出る仕様になっています。

しかし塗装をすることでその隙間が塗料で埋まってしまうため、カッターなどで隙間を塞いでいる塗膜を切る必要があるのです。これを縁切りと言います。

隙間が埋まってしまうと、入り込んだ雨水を排出することができずに雨漏りの原因となってしまうためです。

点検・手直し

最終点検をして、適宜手直しを行います。

足場解体・清掃

最初に設置した足場を解体して、清掃や不要建材の廃棄をして終了です。

まとめ

美観を維持するために必要な屋根塗装頻度は、使用する屋根材や塗料によっても異なります。

勿論、お住まいの地域の気候によっても異なるでしょう。

屋根塗装にどの程度手間や時間・予算を割けるかは個人差があると思います。

屋根塗装は定期的に行わなければ雨漏りに直結するようなものではないため、是非ご自身のライフスタイルに合う頻度で行ってください。


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