こちらの記事では、ガルバリウム鋼板屋根のメリットとデメリットについて解説します。
ガルバリウム鋼板屋根は近年特に普及率の高い屋根の種類です。
しかしいくら人気の屋根材といえど、デメリットがないわけではありません。
特徴を踏まえたうえでご自宅の屋根材を選んでいただければと思います。
ガルバリウム鋼板は金属屋根材の一種
ガルバリウム鋼板は、鉄鋼に亜鉛アルミ合金の被覆を施したものです。
それまで金属屋根の主流であったトタンに代わり、トタン屋根の錆びやすさを解消した金属屋根材として普及し始めました。
トタンは安価な屋根材として一時期は人気が高かったものの、錆びやすいという大きなデメリットを抱えていました。
その点ガルバリウム鋼板は金属屋根のわりに錆びづらく、寿命もトタンに比べて非常に長いです。
トタン屋根および他の屋根材との比較については、以下の記事をご覧ください。
ガルバリウム鋼板屋根のメリット
耐震性が高い
ガルバリウム鋼板は非常に軽量です。
屋根材が重い場合、住宅が頭でっかちな構造となるため耐震性においては注意が必要となります。
反対にガルバリウム鋼板は非常に軽量であることから、揺れに強く屋根全体への負担も少ないです。
スレートも軽量な屋根材として有名ですが、ガルバリウム鋼板はさらに軽量です。
防水性が高い
ガルバリウム鋼板は金属であるため吸水性がありません。
そのため内部に雨水を浸透させるリスクが低く、それに伴い雨漏りや下地の腐食といったトラブルが起こるリスクも低い屋根です。
錆びに強い
上述の通り、トタン屋根とは異なりガルバリウム鋼板屋根は錆びにくいです。
これはガルバリウム鋼板の表面が、アルミニウムやシリコンなど複数の原料を使用したメッキでコーティングされていることに起因します。
金属屋根の最大のデメリットを最大限に抑えた屋根材です。
カバー工法が可能
カバー工法とは屋根のリフォーム工事のひとつで、既存屋根の上に新たな屋根を被せる方法です。
既存屋根を撤去し屋根を一新する葺き替えに比べて手軽な工事で、工期や費用を抑えられることから近年人気の高まっています。
しかしこの工事は、屋根材を重ねるため重量のある屋根材には向きません。
ガルバリウム鋼板屋根は屋根材が軽量であることからカバー工法が可能です。
カバー工法については、葺き替えとの違いも含めて以下の記事で詳しく紹介しています。
屋根の勾配を問わない
ガルバリウム鋼板は他の屋根材と比較して、施工する屋根の形状を選びません。
瓦やスレートは一定の勾配(傾斜)がある屋根にしか施工できないのに対し、ガルバリウム鋼板は最低0.5寸(約3度)の傾斜があれば施工が可能です。
ガルバリウム鋼板は長い寸法のものを1枚の板金で制作することができます。
そのため継手を減らすことができ、勾配が緩く雨水が留まりやすい屋根でも雨漏りリスクが低いために実現しています。
ガルバリウム鋼板屋根のデメリット
断熱性が低い
金属の特徴である熱伝導率の高さ故に、ガルバリウム鋼板は断熱性が低いです。
断熱性が低いというデメリットを補う為に、表面に遮熱塗料を塗った屋根材や、裏面に薄い断熱材を付けた屋根材があります。
それでも瓦の断熱性能に勝ることはできないので、旧野地板の上に通気垂木、新野地板を施工することを推奨しています。そのようにすることで金属屋根材の熱が小屋裏へ伝導することを防げます。
遮音性が低い
薄い屋根材であるため遮音性が低いです。
激しい雨が降った際は雨音が気になる可能性があります。
気になる場合はガルバリウム鋼板の裏に制振材を貼っておくと良いでしょう。
ガルバリウム鋼板屋根の経年劣化
ガルバリウム鋼板屋根の経年劣化としては、色褪せや錆びなどが挙げられます。
錆びづらいといえど、絶対に錆びないわけではないため劣化により錆びてしまうこともあります。
ガルバリウム鋼板屋根の経年劣化については以下の記事で詳しく紹介しているため、ぜひ併せてご覧ください。
ガルバリウム鋼板の耐用年数
ガルバリウム鋼板の耐用年数は30~35年程です。
ただしガルバリウム鋼板の耐用年数は、維持管理の程度や気候条件に左右されます。
厳しい気象条件下では経年劣化が早まることがあります。
また錆びづらい屋根材ではあるものの、海沿いにお住まいの場合は通常より錆びのリスクは高まる(塩害)ため注意が必要です。
耐久性が高いといえど、定期的なメンテナンスは大切です。
ガルバリウム屋根のメンテナンスについては、以下の記事をぜひご覧ください。
まとめ
ガルバリウム鋼板屋根はメンテナンスの手間が少ない屋根のひとつです。
リフォーム後の屋根材としても採用されることが増えています。
屋根のリフォームを検討されている方は、ぜひ屋根のてっぺんリフォームにご連絡ください。
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