アスファルトシングルは、手軽で扱いやすい屋根材として広く利用されていますが、強風や経年劣化による「剥がれ」が問題となることがあります。この記事では、アスファルトシングルが剥がれてしまう原因や、その対処法について詳しく解説します。屋根のメンテナンスを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
アスファルトシングルとは?
アメリカ発祥のシート状屋根材の概要
アスファルトシングルは、アメリカで開発され、現在では多くの国で使用されているシート状の屋根材です。不織布にアスファルトを含浸させ、表面にはカラー粒や砂がコーティングされています。そのため、軽量で柔軟性があり、曲面や形状が複雑な屋根にも対応しやすい特徴があります。
アスファルトシングルの特徴
アスファルトシングルの大きな特徴は、施工が簡単であり、費用が比較的安価な点です。また、軽量であるため建物の耐震性を高める効果も期待できます。カラーバリエーションが豊富で、デザインの自由度も高く、個性的な外観を演出しやすいのも魅力の一つです。
アスファルトシングルが剥がれる原因
耐風性の課題
アスファルトシングルはシート状であるため、台風や強風が吹く地域では剥がれやすい傾向があります。特に接着部分が弱くなると、強風で簡単に持ち上げられ、剥がれが発生することが多いです。また、風が吹き込みやすい屋根の端や角の部分は剥がれのリスクが高まります。
経年劣化による劣化
アスファルトシングルは防水性に優れているものの、長年の風雨や紫外線によるダメージで、徐々に接着力が低下していきます。さらに、湿気や日陰で発生しやすいカビやコケがアスファルトシングルに付着すると、屋根材が脆くなり剥がれが進行することがあります。特に、古いシングル材は素材自体が劣化しやすいため、定期的な点検が必要です。
剥がれを防ぐための定期点検とメンテナンス
定期点検の重要性
アスファルトシングル屋根の剥がれを防ぐためには、定期的な点検が重要です。特に強風や大雨が多い地域では、年に1〜2回程度の点検を行い、早めの補修を心がけると良いでしょう。点検では、屋根材が浮いている箇所や剥がれかけている部分、またはシングル材の変色や破損がないかを確認します。
メンテナンスの方法
簡単なメンテナンスとしては、カビやコケを防ぐための洗浄や、弱くなった接着部分の補強が有効です。洗浄には高圧洗浄機を使用せず、穏やかな水流と専用の洗剤を使うのが望ましいです。剥がれが進行している箇所については、早期に補修を行うことで、さらなる劣化を防ぐことができます。
剥がれたアスファルトシングルの補修方法
部分補修の方法
アスファルトシングルの剥がれが一部に限られている場合、部分補修が最も手軽な方法です。剥がれたシングル材を丁寧に取り外し、下地である防水シート(ルーフィング)の状態を確認します。ルーフィングが劣化している場合は、下地補修を行い、新しいシングル材を施工して仕上げます。
補修の際に必要な材料と手順
補修には専用の接着剤や釘が必要です。まず、剥がれた部分の周辺を清掃し、接着剤を適量塗布します。新しいアスファルトシングルを上からしっかりと押さえ、隙間ができないように固定します。強風の影響が大きい箇所については、接着剤に加えて釘を使用し、補強するとさらに剥がれ防止効果が高まります。
剥がれた際のリフォームの選択肢
カバー工法とは?
剥がれが広範囲に及ぶ場合や、屋根全体の強度を見直したい場合には「カバー工法」が選ばれることがあります。カバー工法では、既存のアスファルトシングルの上に新たな防水シートと屋根材を重ねる方法で、既存の屋根を撤去する手間がないため工期が短く、費用も抑えられるメリットがあります。また、耐風性や耐久性も向上するため、強風の多い地域や老朽化が進んだ屋根には有効な手段といえます。
葺き替えの必要性とメリット
下地が著しく劣化している場合や、全面的な屋根のリフォームを希望する場合は「葺き替え」が適しています。葺き替えは、既存のアスファルトシングルを完全に撤去し、新しい屋根材と下地を施工するため、屋根全体を一新できる方法です。葺き替えにより、防水性や断熱性が向上し、長期間にわたり安心して使用できる点が魅力です。初期費用はかかるものの、将来的なメンテナンスコストを抑えることができます。
まとめ
アスファルトシングルは、軽量で扱いやすい屋根材ですが、耐風性や経年劣化の影響を受けやすい点が課題です。剥がれが発生した際は、部分補修やカバー工法、葺き替えといった対策を検討することが重要です。特に強風や台風が多い地域では、日頃の点検と適切なメンテナンスを行うことで、アスファルトシングルの剥がれリスクを低減できます。住宅の屋根は、家全体の寿命にも大きく影響する重要な部分です。定期的なチェックとメンテナンスを怠らず、長く快適に暮らせる住まいを守りましょう。
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