屋根の棟板金が浮いている!?棟板金の浮きを放置すると危険な理由と対策法

放置が危険な理由と対処法 棟板金の浮き ブログ

住宅の屋根に使われる棟板金(むねばんきん)は、普段あまり目にしない部分ですが、実はとても重要な役割を果たしています。特に築年数が経つ住宅では、棟板金の釘が浮いたり抜けたりすることで、雨漏りや台風による被害を引き起こす原因になることがあります。そのため見逃してはいけないポイントです。この記事では、棟板金の役割から浮きが発生する原因、そして修理方法について詳しく紹介します。

棟板金とは?役割と重要性

棟板金とは

棟板金の役割

棟板金とは、屋根の頂部である「棟」と呼ばれる部分を保護するために取り付けられている金属板のことを指します。一般的にはスレート屋根や金属屋根などの棟に設置され、頂点部分からの雨水の侵入を防ぎ、屋根全体の構造を強化する役割を担っています。

屋根のてっぺんに注目!屋根の分水嶺【棟】の役割や特徴を解説
屋根のてっぺんと聞いて、どこを思い浮かべるでしょうか。屋根のてっぺんで面と面が合わさり山型になっている箇所を「棟(むね)」もしくは「屋根棟(やねむね)」と言います。本記事では棟の持つ役割や特徴、トラブル防止に役立つ情報を紹介しています。

棟板金が果たす重要な役割とは

棟板金は、屋根の中でも特に風雨の影響を受けやすい場所です。日本では台風や強風が頻繁に発生するため、棟板金がきちんと固定されていることが、家全体の防水性や耐久性にとってとても重要です。万が一、この部分が浮いたり抜けたりすると、そこから雨水が侵入し、内部の木材が腐食する原因となります。したがって、棟板金の健全性は屋根全体の耐久性にも大きな影響を与えるのです。

屋根のてっぺんに使用される「瓦棟」と「棟板金」は何が違う?
屋根のてっぺんで屋根の面と面が合わさり山型になっている箇所を「棟」もしくは「屋根棟」と言います。そしてその棟に使用される素材が異なれば特性も異なり、それぞれの特性に合わせたメンテナンスも必要です。デザインの好みや生活スタイルに合わせた建材を選びましょう。

 

棟板金の浮きが発生する原因

風圧による影響

台風による棟板金の被害

棟板金が浮いたり、釘が緩んだりする一つの原因は風圧です。特に屋根の高い部分にある棟板金は、強風や台風の風圧を直接受けやすくなります。強風による圧力が繰り返しかかることで、釘が徐々に緩んで抜けやすくなり、結果として棟板金が浮く状態になることがあるのです。

熱膨張と収縮の繰り返し

熱膨張と収縮の繰り返し

棟板金は金属でできているため、温度の変化によって膨張と収縮を繰り返します。日中は太陽の熱で膨張し、夜になると冷え込んで収縮します。この膨張と収縮の反復が釘やビスにかかる負荷を増し、次第に緩みが生じるのです。加えて、屋根材に使用される木材も湿度や温度差によって変化するため、さらに釘が抜けやすくなります。

経年劣化による影響

経年劣化による釘の浮き

棟板金の固定に使われる釘やビスは、築7年から10年が経過するころから経年劣化が進み、緩みや抜けが起こりやすくなります。築年数が増えるほど劣化は進むため、定期的に点検やメンテナンスを行わないと、不具合が見逃されやすくなります。

 

棟板金の浮きを放置するリスク

雨漏りのリスクと建物内部への影響

棟板金が浮いた状態を放置すると、隙間から雨水が侵入する可能性が高くなります。雨水が入り込むと、屋根の内部にある木材が水分を含んで腐食し、強度が低下します。さらに、湿気が原因でカビが発生し、室内環境の悪化やアレルギー症状を引き起こす可能性もあります。最悪の場合、雨漏りがひどくなり、建物全体の耐久性にも影響を及ぼしかねません。

強風時に棟板金が飛散する危険性

浮いた棟板金が強風にさらされ続けると、最終的には釘が完全に外れて飛ばされるリスクが高まります。飛散した棟板金は他の家や車、人に当たって損害を与える可能性があり、周囲に危険をもたらします。

 

棟板金の修理方法

棟板金の修理方法

修理方法1:釘の打ち直し

棟板金が浮いている場合、まず釘の打ち直しを行うことが基本的な修理方法です。緩んでいる釘を再度打ち直し、新たにステンレス製のビスや釘で補強することで浮きを防止します。釘穴が広がっている場合には、シーリング材を使用して隙間を塞ぎ、雨水の侵入を防ぎます。

修理方法2:貫板の交換と棟板金の再利用

棟板金の浮きが貫板の腐食による場合、貫板を交換する必要があります。棟板金を一時的に取り外し、腐食した貫板を撤去して新しい貫板を設置します。近年では、耐久性が高くメンテナンスの頻度が少ない樹脂製の貫板も使われるようになり、長期的な耐久性を向上させる方法として注目されています。

修理方法3:棟板金の全面交換

棟板金に錆や大きな損傷がある場合や、風で飛ばされてしまった場合は、棟板金と貫板の全面交換が必要です。新たに防錆効果が高いガルバリウム鋼板製の棟板金を使用することで、長期間にわたる保護が期待できます。

 

修理費用の目安と火災保険の適用について

棟板金の修理にかかる費用の目安

棟板金の修理にかかる費用は、工事内容や使用する材料により異なりますが、一般的には5,000~10,000円/mが目安です。費用は家の規模や修理範囲によって変動し、棟板金を全面的に交換する場合はやや高額になることがあります。

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火災保険が適用されるケースとは?

自然災害による棟板金の損傷については、火災保険が適用される可能性があります。台風や強風で棟板金が飛ばされたり損傷した場合には、「風災」として火災保険の補償対象になることが多いので、工事前に保険会社に相談することをお勧めします。

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まとめ

棟板金の浮きや釘の緩みは、比較的簡単に見過ごされがちですが、放置すると雨漏りや飛散事故の原因となり、建物や家族に大きな被害を与える恐れがあります。原因を理解し、定期的に点検・修理を行うことで、安心して快適な住環境を維持することが可能です。棟板金の浮きが見られたら、ぜひ早めに対処を検討してください。

 


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