棟の取り直しとは
古い棟を撤去して新しい棟を設置し直すことです。
どのような場合に行うかというと、代表的な事例としては経年劣化や自然災害などによって棟がズレてしまったケースや破損してしまったケースが挙げられます。
棟がズレると下地部分に雨水が浸透してしまい、放っておくと雨漏りが発生することもあるため放置することのできないトラブルです。
棟の取り直しを行うためにかかる工期や費用は、屋根素材によって大きく変化します。
基本的に屋根の棟には「棟瓦(むねがわら)」もしくは「棟板金(むねばんきん)」が使用されており、何が使用されているかによって必要な作業が異なるためです。
そもそも棟が何か分からない方や、棟瓦や棟板金について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
棟の取り直し費用
棟瓦の場合
まずは古い棟瓦を取り外し、その下の熨斗瓦や漆喰も撤去します。
取り外した瓦たちは欠けやひび割れがなければ新しい棟の設置時に再利用が可能なため、どの程度再利用可能かどうかによっても費用は変動します。
また最近は下地部分にステンレスの金具を打ち込み、ホルマル銅線という耐久性の高い銅線で熨斗瓦1枚1枚を打ち込んだ金具に緊結することで棟の耐久性を上げますが、ここで金具を使用せず土を敷き詰めるケースにおいては耐久性が下がるものの費用は下がります。
ただしあくまでも推奨は、金具でしっかり瓦を固定することです。
1メートルあたり3.5万円程度が費用相場となります。
棟板金の場合
棟板金は棟瓦に比べると修理頻度は多くなるものの、一回あたりの費用は比較的安価に済むでしょう。
まずは古い棟板金を取り外し、その下の貫板も撤去します。
棟板金を固定している釘やビスが経年劣化などによって浮いてきてしまった場合、雨水が内部に侵入し貫板が腐食してしまうことがあるのです。
一般的に貫板には杉の木を使用することが多いものの、最近は棟板金の下地をアルミだけでつくることも増えています。
アルミを使用することで耐久性は上がる代わりに、費用は上がります。
1メートルあたり0.7~1.2万円が費用相場となります。
また、一般的な家のサイズであれば、1~4日かかることが多いです。
修繕の保険適用
修繕内容や加入している保険の補償内容によっては、火災保険や地震保険が適用され費用を抑えられる可能性があります。
業者に見積書を作成してもらった時点で、業者や保険会社に相談してみてください。
強風や落雹・雪災による被害が発生した場合は、火災保険が適用されることが多いのです。
ただし地震による被害は火災保険の適用外となります。
地震被害にも保険適用をお考えの方は、別途地震保険に加入しておく必要があります。
家がどの保険に加入しているか分からない場合は、保険会社に問い合わせて確認しておきましょう。
火災保険には種類あり保険会社によっても補償の内容は様々ですが、共通して言えるのは被災から3年以内の申請が必要であるということです。
手続きに多少時間がかかることもあるため、申請は早めに行いましょう。
最後に
本記事では棟の取り直しにフォーカスして詳しく説明していますが、もちろん屋根の修繕は他にも色々な種類があります。
行われることの多い修繕や、修繕を最小限に抑えるために定期的に行っておくと良いメンテナンスについて以下の記事にまとめています。
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建物の中でも非常に重要な役割を持つ棟ですがその認知度は低く、気付いた時には取り返しのつかない事態になった家を瓦屋として多く見てきました。
また認知度の低さを悪用した悪徳業者も増えており、その被害は年々増加しています。
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