瓦屋根の棟と聞いて、どこの部分を指すかご存知でしょうか。
棟とは屋根にとって非常に重要な部分ですが知名度の低いものでもあるため、本記事では瓦屋根における棟とは何か、またその棟に使用される熨斗瓦について記載しています。
「瓦屋根」とは
そもそも瓦屋根とは何かについて先に説明させていただきます。
瓦屋根とは、瓦を屋根材として使用している屋根のことです。
瓦の原料は主に粘土を焼いて成型したものですが、粘土以外の原料を使った瓦もあります。
粘土を使った瓦にも、大きく分けて和瓦と洋瓦があります。
和瓦は、昔ながらの日本家屋で使われている瓦です。
波を打ったような形をしており、釉薬(ゆうやく)を使った釉薬瓦(陶器瓦)や、釉薬を使わない無釉瓦(むゆうがわら)があります。
洋瓦は、元々海外の住宅で使われていた瓦で、無釉薬の素焼瓦です。
日本でも洋風住宅などで使用されています。
屋根のてっぺん「棟」とは
棟とは、屋根のてっぺんで面が交差し山型になっている部分のことを指します。
大型台風がきた際には、落下や浮きが度々心配される部分です。
これは「屋根棟(やねむね)」とも言い、屋根の形状や素材によって種類が細分化されます。
棟の中にも種類があり、厳密にはこのてっぺん部分の棟は「大棟(おおむね)」と呼ばれますが、よく使われる表現としては棟=大棟を指すことが多いです。
例えば「棟が崩れている」と言われた場合には「大棟が崩れている」と認識して良いでしょう。
※以降は、大棟を指して棟と記載します。
棟は屋根のてっぺんにあるという特性上強風の影響を受けやすく、剥がれ・飛散・変形といったトラブルが発生することがあります。
当然施工時には風荷重に耐えられるよう設計されているものの、日本のような台風の多い過酷な状況下では経年劣化を起こすことは避けられません。
そのため、定期的な点検を行うことが大切と言えます。
「熨斗瓦(のしがわら)」とは
棟は、熨斗瓦(のしがわら)を数段積み上げ、最上段に棟瓦(むねがわら)を重ねることでてきています。
この工程を棟積みと言い、高く積み上げるほど雨水侵入の防止効果が高いとされています。
熨斗瓦は、雨水の防水効果においても美観においても重要な役割を担っているのです。
また棟積みには高度な技術を要し、積み上げ方に不備があると隙間から雨水が侵入しやすくなってしまいます。
瓦自体は非常に耐久性に優れているため劣化することがほとんどありませんが、重ねた熨斗瓦と棟瓦の隙間を埋める漆喰が劣化したり、台風などによって棟瓦のズレや歪みが起きてしまうことがあります。
瓦の積み直しや、その他修繕などについて以下の記事で詳しく説明しているので宜しければご覧ください。
まとめ
昨今の日本において瓦屋根は減少傾向にあるものの、依然として需要があります。
需要の理由には、伝統的美観の他にも高い耐久性が挙げられるでしょう。
災害の多い日本においては、地震や台風などの自然災害に強い瓦屋根は優れた屋根形状なのです。
ただし瓦屋根は高い製造技術や施工技術、専門的な知識を要するため、施工費用が高くなる傾向にあります。
そのため、予算を理由に選択肢から外す方も多いかもしれません。
しかしながら瓦屋根は、板金で作られた屋根に比べてメンテナンス頻度は少なく済みます。
長い目で見たときの費用は特別高額になるとは限りません。
瓦屋根は気になるけど費用が気になる、とお考えの方はぜひ一度我々にご相談ください。
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屋根のてっぺんリフォームとは
東京・神奈川・山梨の創業80年を超える老舗瓦屋3社による、屋根のてっぺんにある棟(むね)についての情報発信サイトです。
建物の中でも非常に重要な役割を持つ棟ですがその認知度は低く、気付いた時には取り返しのつかない事態になった家を瓦屋として多く見てきました。
また認知度の低さを悪用した悪徳業者も増えており、その被害は年々増加しています。
被害を未然に防ぐことが、老舗瓦屋としての使命と思い同じ志を持った3社共同で運営しております。