スレート屋根の中には、一部アスベストを含む屋根があります。
アスベストは現在使用が禁止されている建材ですが、すでに施工された屋根は残っているためです。
アスベストを含むスレート屋根とはなにか、通常のスレート屋根と同様の扱いでいいのか、こちらの記事では解説しています。
アスベストによる健康被害
アスベスト（石綿）は安価で丈夫かつ加工もしやすい万能な建材として、一時期は様々な場面で使用されていました。
しかしアスベストの粉塵による健康被害が発覚してからは徐々に規制が厳しくなり、2004年以降アスベストは住宅用建材への使用が禁止されました。
現在は製造・使用ともに一切が禁止となっています。
アスベストとスレートの関係性
アスベストがもてはやされた時代、アスベストを材料に使用してつくられたスレートが多くありました。
薄くてやや割れやすい傾向にあるスレートにアスベストを含ませることで、耐久性を強化することができるためです。
現在は製造・使用ともに一切禁止されているアスベストですが、すでに施工されたアスベストを含むスレート屋根は現在も残っています。
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アスベストを含むスレート屋根の取扱
日常生活においては基本的に問題はない
アスベストは健康被害をもたらすものとして使用が禁止されてはいるものの、スレートに含有されているだけなら基本的には問題ありません。
なぜならアスベストの”粉塵を吸い込む”ことが、肺がんや石綿肺などの疾患に繋がるためです。
屋根材の一部として封じ込められているうちは問題ありません。
ただしスレートが大幅に劣化している場合は、粉塵が舞う可能性があるため放置しない方が良いでしょう。
屋根解体時は注意が必要
スレートにアスベストが含まれていても基本的には問題ないと記載しましたが、注意すべきことがあります。
リフォームなどで屋根を解体する際は、アスベストの粉塵が舞わないよう特殊な対応が必要となる点です。
アスベストを含むスレート屋根の解体を行ったことのある専門業者であれば、すべてまとめて対応してくれるはずです。
屋根のリフォーム方法
スレート屋根のリフォームを検討する際、葺き替えにするかカバー工法にするか悩む方は多いです。
カバー工法の方が費用が抑えられる一方で、葺き替えの方が大幅に屋根の寿命を伸ばすことができます。
それぞれのメリットを天秤にかけてリフォーム方法を決定することとなります。
しかしアスベストを含むスレート屋根の住宅に住んでいる場合、別の観点も発生します。
他の屋根と同様カバー工法を行うこともできますが、アスベストの問題を早いうちに解決したいと考える場合は、葺き替えが最適です。
ご自身もしくはご家族が、その住宅にあと何年住む予定かを加味して考えると良いかもしれません。
葺き替えとカバー工法の違いやそれぞれのメリットについては、以下の記事で解説しています。
まとめ
アスベストは、粉塵を吸い込むことで健康被害が発生する恐れのある建材です。
建材では製造・使用ともに禁止されていますが、過去には万能な建材として多用されていました。
使用されていたもののひとつが、スレートです。
アスベストを含むスレートは、耐久性が低いという欠点を克服したスレートとして重宝されました。
アスベストが禁止された今も、アスベストを含むスレート屋根は一部残っています。
基本的には、通常生活を送っているうえでは特に健康上問題ありません。
ただし屋根の解体時には特殊な対応を要するため、専門業者に問い合わせのうえ対応を依頼してください。
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