屋根は住宅の中でも特に重要な部分です。しかし屋根は見えない部分でもあるため、ご自身ではなかなか状態を確認できません。そのため定期的な点検とメンテナンスを専門業者に依頼することが大切です。その際に「瓦がずれている」と言われた場合、どのように対応すべきか悩む方も多いでしょう。こちらの記事では、瓦のずれに対する対策と注意点について解説します。
「瓦がずれている」と言われた
訪問販売業者の手口と注意点
点検やメンテナンスを専門業者に依頼したときではなく、突然訪問販売業者が「屋根の瓦がずれていますよ」と指摘してくるケースがあります。特に台風や地震の後は、このような訪問が増える傾向にあります。突然の訪問には注意が必要で、業者が屋根に上がって意図的に瓦をずらすことや、必要のない修理を勧めるケースもあります。簡単に信用して屋根に登らせることのないよう、ご注意ください。
こうした訪問による悪徳詐欺については、以下の記事で詳しく紹介しています。特にご高齢の方は狙われやすいため、事前に手口を把握しておくと安心です。
本当に瓦がずれているか確認する
上記のように突然業者から瓦のずれを指摘された場合は、実際に瓦がずれているかどうか確認することが大切です。信頼できる業者がわからない場合は(突然訪問してくる業者は詐欺である可能性が高いです)安易に屋根に登らせないでください。ご自身で確認することは非常に危険なため、信頼できる別の業者に点検を依頼しましょう。また、ドローンを使用して撮影する方法も効果的です。
瓦のズレが引き起こすリスク
瓦がずれると屋根に隙間ができ、雨水が浸入するリスクが高まります。もちろん瓦の下にはルーフィング(防水シート)があり防水機能を果たしているため、すぐに雨漏りに至る可能性は低いです。しかし放置していると、雨漏りや建物内部の腐食などに発展する可能性は十分にあります。雨漏りが続くと、カビの発生や室内環境の悪化、電気系統への影響なども考えられ、修理工事の規模も大きくなってしまうため早めの対処を推奨します。
瓦がずれる原因とメカニズム
瓦のズレは、主に地震や強風といった自然の力が加わることで発生します。これらの外的要因は瓦を押し動かし、固定を緩くさせることがあります。また長年の使用で瓦屋根の下地や釘などが劣化すると、固定が甘くなることもあります。
瓦の点検方法
ご自身での点検は危険
瓦屋根の状態を定期的に確認することで、早期の問題発見が可能です。しかしそれをご自身で確認することは非常に困難でしょう。屋根の上に登って確認することはまずできません。もしハシゴをお持ちだとしても、安易に登って確認することはおやめください。屋根からの転落による事故は、最悪の場合亡くなってしまうこともあります。
ご自身でもできることと言えば、地上から見える範囲であれば(軒先など)目視でずれている瓦がないか確認することが可能です。もしくは、少し離れた高い場所から双眼鏡などで覗いてみることも良いでしょう。
室内から確認できること
室内から、雨漏りの兆候がないかチェックすることが可能です。天井や壁にシミや変色がある場合は、雨水が浸入している可能性があります。また、屋根裏も確認し、湿気が溜まっていないか確認しましょう。これらの点検を定期的に行うことで、問題を早期に発見し適切な対策を講じることができます。
プロによる点検の必要性とその流れ
プロの業者に依頼することで、屋根全体を詳しく点検してもらえます。業者は屋根に上がって瓦の状態を確認し、問題があれば写真を撮って具体的な状態を説明してくれます。報告書をもとに修理の必要性を判断できます。
悪徳業者に騙されないための対策
信頼できる業者の選び方
業者を選ぶ際は、実績や評判、口コミを確認することが重要です。地域に根付いた業者で、しっかりとした保証制度を持っている業者を選びましょう。
見積もりと契約の注意点
契約前には必ず見積もりを取り、内訳を確認します。不明点があれば質問し、納得してから契約することが大切です。また契約内容に不安がある場合は、無理に契約を進めず冷静に判断するようにしましょう。
クーリングオフ制度の活用
訪問販売で契約した場合、契約から8日以内であればクーリングオフが可能です。法的に無条件で契約解除できるため、万が一契約してしまったとしても不安がある場合は積極的に活用しましょう。
定期的な点検とメンテナンスの重要性
瓦屋根の寿命を延ばすためには、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。年に一度は専門業者に点検を依頼し、早期に問題を発見して対処することが重要です。
まとめ
瓦のズレは、放置すると大きな被害をもたらす可能性があります。適切な点検と修理を行い、悪徳業者の手口に注意して、安心できる住環境を維持しましょう。この記事を参考に、瓦屋根のメンテナンスをしっかりと行い、安全で快適な住まいを実現してください。
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