瓦屋根は地震に弱い、というイメージを持っている方が一定数いると思います。
大きな地震が起きた際の瓦屋根における被害については、以下の記事でも触れているので興味のある方はご覧ください。
ただし上記の記事でも記載している通り、瓦屋根が必ずしも弱く脆いわけではないのです。
むしろ瓦屋根は耐久性が非常に優れておりメンテナンス・修繕の頻度が少なく済む建材と言えます。
瓦屋根の特徴
瓦屋根とは日本の伝統的な屋根の一種で、簡単に言うと瓦で作られた屋根のことです。
瓦屋根の歴史は古く、平安時代から存在していたとされています。
当時は、瓦棟は貴族や寺院などの高貴な建物に使用されていました。
江戸時代に入ると一般の家屋でも瓦棟が使われるようになり、現在でも伝統的な和風建築に欠かせない存在となっています。
瓦屋根の特徴には、特有の風格以外にも優れた耐久性が挙げられます。
瓦自体は経年劣化を起こさないため、基本的には修繕や交換の必要はないと言われているほどです。
ただし瓦を固定する漆喰の劣化や、自然災害などによるトラブルを加味すると10~20年に1回程度はメンテナンスを実施することが望ましいです。
瓦の耐用年数だけでなく、漆喰の耐用年数を踏まえてメンテナンスや修繕のタイミングを検討しましょう。
瓦屋根が地震被害を受ける理由
ではこれほど耐久性に優れていながら、なぜ大きな地震が発生した際は瓦屋根の被害が目立つのでしょうか。
ひとつめの理由は、瓦屋根を用いた家屋には築年数の古いものが多いためです。
長い築年数の中で十分にメンテナンスや修繕が行われていなければ、いくら耐久性に優れた瓦といえど瓦を固定している漆喰に劣化が起きている可能性も高く地震をきっかけに大きなトラブルに発展することがあります。
またもうひとつの理由は、旧来式の施工方法がとられている瓦屋根が地震に弱いためです。
ひとつめの理由と少し関連しますが、古い瓦屋根の場合旧来式と呼ばれる安定感の低い施工方法で瓦が積まれているケースが多々あります。
簡単に言うと、屋根の上に土を葺いてその上に瓦を積み上げるという方法です。
そもそも瓦は重たいものですが、さらに土の重さも加わりより一層頭でっかちな構造となります。
上が重たいという構造は地震の被害を受けやすく、瓦の落下や倒壊といった大きなトラブルへ発展するリスクがあります。
しかし近年は多くの屋根屋さんや瓦屋さんでルーフィング材を使用した新しい施工方法を採用しているため、昔よりもさらに耐久性が上がり地震対策および雨漏り対策は強化されました。
瓦屋根の施工方法の変化
現在多くの屋根屋さんや瓦屋さんで採用されている瓦屋根の施工方法は上記とは異なり、屋根の上に土ではなくルーフィング材と呼ばれる建材を葺きます。
その上に瓦を積み上げ、さらにビスでしっかりと瓦を固定するのです。
これによって瓦の安定感は格段に上がりました。
また、地震被害対策だけでなく雨漏り対策にもなっています。
日々の業界技術の発展や職人の努力によって、瓦屋根は日本の伝統的な風格を残しつつ機能性も高めているのです。
まとめ
瓦屋根と聞くと耐震性能に不安を覚える…という人も少なくないでしょう。
勿論絶対にトラブルが起きないわけではありませんが、以前に比べるとずっと耐震性能は上がっています。
瓦屋根に惹かれるけど性能面やメンテナンスが心配、という方は是非一度屋根屋さんもしくは瓦屋さんに相談してみてください。
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