屋根トラブルのひとつ「雨漏り」というものをご存知でしょうか。
下記の記事で、特に近年使用されることの多い屋根材棟板金における雨漏りについて、発生の原理・原因について記載しました。
そもそも棟板金が何かわからない方は、下記の記事をご覧ください。
本記事では、雨漏りを防ぐために事前にできることについて説明します。
これから家を建てる方、今後家を建てる予定のある方の参考になれば幸いです。
棟板金の劣化
棟は屋根のてっぺんにあるという特性上雨風の影響を受けやすく、棟板金も経年劣化を避けられません。
1900年代頃まではこの金属板に使用される素材はトタンが主流だっため、棟板金は錆びやすい・劣化しやすいといったイメージを持つ人も多かったでしょう。
しかし2000年代に入ってからは主な使用素材がガルバリウム鋼板に変わり、錆びにも強くなり耐久性が上がりました。
それでも棟瓦に比べると劣化は早く、メンテナンス頻度も多くなる傾向にあります。
その代わり棟板金は扱いやすさ故に工期は短く、費用も安価に済みます。
耐用年数は15~25年、メンテナンスは7~10年ごとが目安です。
雨漏りが起きたら
釘の浮き
釘が浮いてしまった場合は、既存の釘を抜き取って新たな釘の締め直しを行います。
この釘の締め直しが棟板金の修繕内容の中で最も多いです。
一般的な家のサイズであれば、釘の締め直しだけなら半日~1日で終わることが多いでしょう。
ちなみに釘が浮いてしまう主な原因は膨張熱と腐食で、熱膨張とは金属が熱で温められることによって膨張する現象です。
日中は太陽熱で膨張した棟板金が、夜は気温の低下とともに収縮します。
膨張する際は釘も一緒に引っ張られ、収縮するときは棟板金だけが収縮するため、これを何年も繰り返すことで徐々に釘が抜けてきてしまうのです。
つまり日当たりの良い家ほど釘が浮くスピードは速くなります。
シーリングの劣化
屋根棟、特に棟板金では台風などで飛ばないように固定するためシーリング材が劣化し雨漏りが発生した場合は、シーリングの打ち替え工事を行います。
既存のシーリングをすべて取り除いた後に新しいシーリングを充填する工事のことです。
棟板金に限らず家の様々な箇所でシーリング材は使用されますが、材質によってそこに使用されるシーリング材の種類は異なります。
棟板金に使用されるのは主に変成シリコン系シーリング材と呼ばれるものです。
費用は15000円~が目安となり、比較的安価に済む修繕でしょう。
屋根棟のずれ
棟がずれてしまった場合、棟の取り直しと言って古い棟を撤去し新しく棟を設置する工事が必要です。
これを放置してしまうと強風などで棟板金が飛ばされて近隣の人や建物を傷つけてしまう恐れがあるため、気付いたタイミングで早めに業者に連絡することをおすすめします。
また、ずれた箇所から水の侵入し劣化が進行し過ぎてしまうと、最悪の場合屋根の葺き直しといった大掛かりな工事が必要となる可能性もあります。
まとめ
冒頭で記載した通り、棟板金は7~10年に1度程度のメンテナンスがおすすめです。
どれだけ良い家でも経年劣化は避けられないため、トラブルが起きた場合は早めに気付き最小限の被害で抑えることが得策でしょう。
雨漏りの原因については下記の記事で詳しく記載しています。
宜しければ併せてご覧ください。
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