日本の伝統的な建築物には美しい日本瓦の屋根が多く見られます。
しかし年月と共に瓦は劣化し、修理が必要となります。
この記事では信頼性のある業者を選ぶ際のポイントとともに、日本瓦の修理方法について詳しく説明します。
日本瓦の一般的な損傷と修理方法
日本瓦の特性と種類
日本瓦は、粘土瓦とも呼ばれます。
粘土瓦とは文字通り粘土を焼成した古くから使用されている屋根材で、デザイン性や耐久性の高さが魅力です。
粘土瓦にも種類があり、陶器瓦やいぶし瓦、素焼瓦といったものがあります。
日本家屋特有の格式高い印象をつくりだすうえで日本瓦は非常に重要な要素です。
以下の記事では日本瓦の特性について掘り下げており、種類についても詳しく紹介しています。
日本瓦の破損事例について
日本瓦は非常に耐久性が高く、瓦自体は経年劣化がほとんど発生しません。
しかし自然災害などの影響で突発的な破損が発生することや、日本瓦を固定する漆喰に経年劣化が発生することはあります。
日本瓦に関するトラブル事例には以下のようなものが挙げられます。
ひび割れ: 瓦の表面にひび割れが生じることがあります。小さなひび割れはシーリング材で修理可能です。
欠損瓦: 瓦が欠けたり、割れたりすることがあります。欠損した瓦は交換が必要です。
積雪や風によるズレ: 屋根に降った雪や強風の影響で瓦が移動することがあります。大型台風発生時には気にかけた方がいいトラブルです。ズレが発生した場合は正しい位置に戻す必要があります。
屋根の漏水: 瓦の隙間や継ぎ目から漏水する場合、シーリングや防水処理を行います。
日本瓦・瓦屋根の修理とは
トラブルが多い部位の代表例が棟瓦
日本瓦を使用した屋根、つまり瓦屋根の修理について紹介します。
瓦屋根において多いのが、「棟瓦(むねがわら)」の修理です。
棟瓦とはどこを指すのかご存知でしょうか。
棟とは屋根のてっぺんで面が交差している部分で、厳密には大棟とも言いますが一般的には大棟を指して棟と言います。
瓦屋根において棟の一番上を覆うように被せているものが、棟瓦です。
築年数の経過した場合や、台風や地震によって棟瓦のズレや歪みが起きることがあり、その場合は瓦の積み直しを行います。
積み直しは屋根の棟部分を解体し、新たな土台を作り瓦を積み直す工事です。
棟については、以下の記事で役割や重要性について詳しく紹介しています。
固定と美観の役割を持つ漆喰の修理
棟瓦の一部でもある漆喰の修理についてです。
日本瓦を積み上げてつくられた棟瓦の隙間を埋めるように、漆喰が使用されています。
この漆喰は日本瓦とは異なり、経年劣化が発生します。
経年劣化によりひび割れや欠け、剥がれなどが起こることがあるため、定期的な漆喰の塗り替えが必要です。
ただし漆喰の塗り替えは、すぐに行わないと即雨漏りを引き起こすというものではありません。
漆喰には瓦を固定する役割や雨水の侵入を防ぐ役割もあるものの、近年は棟瓦の施工技術の向上などによって、漆喰だけで雨水侵入防止効果を担う必要は無くなったのです。
漆喰の修理については以下の記事で、より詳しく紹介しているため併せてご覧ください。
日本瓦の美しさを保つには
信頼できる業者の選定
日本瓦にトラブルが起きた際、ご自身で修理作業を行うことは非常に難しくリスクもあります。
美しい瓦屋根を保つためには、信頼できる業者に依頼することが大切です。
業者を選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。
ネットで施工実績と口コミを確認
インターネットや知人から評判を調べ、信頼性のある業者を選びましょう。
近年は多くの業者がホームページやSNSで施工実績を公開しています。
施工実績が多いということは、それだけ経験が豊富かつ多くの信頼を積み重ねてきた証拠です。
創業年数を確認
勿論、新しい業者がダメというわけではありません。
しかし歴史が古い老舗業者は、それだけ多くの経験実績を蓄積しています。
地元に永く根付く業者は、その土地の特性にも詳しいでしょう。
見積もりの明瞭さ
事前に明確な見積もりを提供してもらうことを推奨します。
日本瓦を含め屋根の工事は専門用語も多く、工事内容や見積もりに関して不明点も出てくるかもしれませんが遠慮せず質問してください。
優良業者は見積もりに関してもしっかり詳細を説明してくれるはずです。
専門用語のひとつに屋根の部位の名称が挙げられますが、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
まとめ
日本瓦の修理は屋根の美しさと耐久性を保つために重要です。
損傷の種類に応じた適切な修理方法を選び、信頼性のある業者に依頼することが重要です。
適切にメンテナンスを行い、屋根の寿命を延ばしましょう。
棟瓦のメンテナンスについては、以下の記事で解説しています。
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東京・神奈川・山梨の創業80年を超える老舗瓦屋3社による、屋根のてっぺんにある棟(むね)についての情報発信サイトです。
建物の中でも非常に重要な役割を持つ棟ですがその認知度は低く、気付いた時には取り返しのつかない事態になった家を瓦屋として多く見てきました。
また認知度の低さを悪用した悪徳業者も増えており、その被害は年々増加しています。
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