瓦屋根に見られる冬のトラブル【寒割れ】について|発生原因やリスクとは?

瓦屋根における冬のトラブル 寒割れの原因やリスク ブログ

冬になると、建物の屋根にはさまざまな負担がかかります。特に瓦屋根に見られる「寒割れ」は、寒冷地特有の現象として注目されています。寒割れは瓦に割れを引き起こすだけでなく、建物全体の耐久性に悪影響を及ぼします。本記事では、この寒割れの原因やそのリスク、対策方法について詳しく解説します。寒い季節を安心して過ごすためのヒントを得られる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。

寒割れとは?その症状と背景

雪の積もった瓦屋根

冬特有の瓦屋根トラブル

寒割れとは、瓦に吸収された水分が低温で凍結し、その膨張圧によって割れる現象です。このトラブルは、特に寒冷地や日照時間が短い地域で発生しやすいとされています。冬場の瓦屋根に突然の割れや欠けが見つかった場合、寒割れが原因の可能性があります。

瓦屋根の特徴が引き起こすリスク

瓦屋根は耐久性が高いことで知られていますが、吸水性がゼロではありません。特に粘土瓦やスレート瓦は一定の水分を吸収する性質があり、それが寒割れの要因となります。さらに、経年劣化が進むと水分の吸収率が増加し、寒割れのリスクが高まるのです。

 

寒割れの仕組みと影響

瓦屋根と漆喰

凍結と膨張がもたらす力学的影響

瓦に染み込んだ水分が寒さで凍結すると、液体の水が固体の氷に変わり、その体積が膨張します。この膨張が瓦内部に強い圧力を生じさせ、やがて亀裂や割れを引き起こします。特に夜間に冷え込みが激しいと、この凍結膨張のサイクルが繰り返され、損傷が加速します。

寒割れによる建物への悪影響

瓦の割れから雨水が浸入すると、防水機能が低下し、屋根全体の劣化が進みます。また、内部構造に水が及べば、カビの発生や木材の腐朽といった二次被害につながります。このようなダメージを防ぐためにも、寒割れを早期に発見し対応することが重要です。

 

寒割れが起きやすい環境条件

冬の瓦屋根

北側の屋根が抱える課題

寒割れは特に北向きの屋根で多く発生します。北側は日照時間が短く、気温が低い状態が長時間続くため、凍結が起きやすい環境が整っています。また、溶けた雪が再び凍ることで、瓦へのダメージが蓄積されやすいのも特徴です。

屋根材の選択による影響

寒割れのリスクは、屋根材の種類によって異なります。吸水率が高い粘土瓦やスレート瓦はリスクが高い一方で、金属屋根や陶器瓦などの吸水率が低い素材は寒割れに強い傾向があります。寒冷地では、こうした屋根材の選択が防止策として有効です。

 

冬の屋根メンテナンスで寒割れを予防

メンテナンス

コーティングの活用

防水コーティングは瓦の吸水性を低下させ、寒割れのリスクを軽減します。特に、新築時やリフォーム時に防水処理を施すことで、長期間にわたりトラブルを防ぐことが可能です。

定期的な点検の習慣化

屋根は普段目に付きにくいため、定期的な点検が欠かせません。特に冬の前後に屋根の状態を確認し、ヒビや欠けがないかチェックしましょう。自分で点検が難しい場合は、専門業者に依頼するのがおすすめです。

雪害対策の重要性

寒冷地では、寒割れと同時に雪害もリスクとなります。雪が瓦に積もることで負担がかかり、割れやヒビが進行することがあります。雪止めの設置や、定期的な除雪を行うことも寒割れ対策の一環です。

 

寒割れが発生したときの対処法

割れた瓦の交換と補修

寒割れが発生した場合、割れた瓦を早急に交換することが必要です。交換作業では、周囲の瓦や屋根材にダメージを与えないよう慎重に進める必要があります。

葺き替えやカバー工法の選択肢

広範囲に寒割れが発生した場合、部分修理だけでは不十分なこともあります。その際は、屋根全体を葺き替えるか、既存の瓦の上に新しい屋根材を重ねるカバー工法を検討することが適切です。

専門業者に依頼する重要性

寒割れの修理は高所作業を伴い、危険を伴うため、専門業者への依頼が推奨されます。また、業者に依頼する際は、経験や信頼性を確認し、適切な修理計画を立ててもらうことが大切です。

 

冬でも安心な住環境を維持するために

耐寒性の高い屋根材の採用

寒冷地にお住まいの方は、吸水率が低く耐寒性の高い屋根材を選ぶことで、寒割れを未然に防ぐことが可能です。また、断熱性のある屋根材を採用することで、建物全体の快適性も向上します。

メンテナンス計画の策定

冬の屋根トラブルを回避するためには、計画的なメンテナンスが重要です。点検スケジュールを立て、適切なタイミングで防水処理や修理を行うことで、長期的な安心を確保しましょう。

 

まとめ

瓦屋根の寒割れは、冬特有の気象条件が引き起こす深刻なトラブルですが、適切な対策を講じることでリスクを最小限に抑えることができます。耐寒性の高い屋根材を選び、定期的なメンテナンスを行うことで、冬でも快適で安全な住環境を維持しましょう。もし寒割れが発生した場合は、早急に専門業者に相談し、安全かつ確実な修理を依頼することが重要です。

 

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