SGL鋼板という、比較的新しい金属屋根材をご存知でしょうか。
現在市場シェア率が非常に高いガルバリウム鋼板の、さらなる改良版金属屋根材です。
こちらの記事では、SGL鋼板がどういった屋根材なのか、どのような特徴を持つのかを紹介します。
SGL鋼板とはなにか
鋼板にめっき加工をかけたもの
SGL鋼板とは、鋼板(薄い金属板)にめっき加工をかけたものです。
めっきには亜鉛、アルミニウム、シリコン、マグネシウムが使用されています。
内訳としては亜鉛とアルミニウムが大半を占めています。
耐用年数は30~50年程度と、非常に長いです。
トタンやガルバリウム鋼板との違い
めっき成分が異なる
トタンやガルバリウム鋼板もSGL鋼板と同様、鋼板にめっき加工をかけたものです。
これらの違いは使用するめっきの成分にあります。
トタンのめっきには亜鉛が、ガルバリウム鋼板のめっきには亜鉛、アルミニウム、シリコンが使用されています。
耐久性の高さは、トタン<ガルバリウム鋼板<SGL鋼板 です。
微量のマグネシウムが加わったことにより、SGL鋼板はガルバリウム鋼板以上の耐久性を手に入れました。
そのためSGL鋼板は改良型ガルバリウム鋼板とも言われています。
トタンについて
亜鉛めっき加工をかけたトタンはこの中で最も安価ですが、耐食性が低く錆びやすいです。
耐用年数も10~20年程度と比較的短いです。
そのため近年では住宅屋根に使用されることは減りました。
ただし古い住宅や工場、カーポート屋根などでは見かけることはあります。
ガルバリウム鋼板について
トタンの耐久性の低さを改善したものがガルバリウム鋼板で、現在も広く使用されています。
亜鉛にアルミニウムやシリコンが加わったことで、各段に耐食性が向上し錆びにくくなりました。
耐用年数も25~40年程度と大幅に伸びました。
2020年以降は、日本の住宅の5~6割がガルバリウム鋼板屋根を採用しています。
塩害地域にもおすすめ
塩害のリスクとは
海岸から規定の範囲内にある地域を「塩害地域」と言います。
これは、海岸に近いことで塩害被害を受けやすいためです。
塩分を含む潮風を日常的に受けていることで、住宅建材に劣化を引き起こすリスクが高いです。
そんな塩害地域では基本的に、金属屋根は錆びるリスクが高いため推奨されません。
SGL鋼板の強み
しかしSGL鋼板であれば金属屋根材の中で最も耐食性が高いため、塩害地域で金属屋根を使用したい場合はSGL鋼板の使用を推奨します。
トタンに比べると格段に耐食性が高いガルバリウム鋼板ですら、海岸から5km圏内はメーカーの保証対象外です。
対してSGL鋼板においてメーカーの保証対象外となるのは500m圏内と、範囲の狭さからも耐食性の高さが伺えます。
塩害地域の範囲や対策
規定の範囲内というのはエリアによって異なります。
ご自身のお住まいエリアでは何キロ圏内が塩害地域にあたるのか、気になる方はぜひ以下の記事をご覧ください。
塩害対策についても紹介しています。
まとめ
SGL鋼板は、金属屋根の中で最も錆びにくく耐用年数も長いです。
めっき成分にマグネシウムが加わったことで、大幅に耐久性が向上しました。
現在市場シェア率の高いガルバリウム鋼板の改良版ということで、次世代のガルバリウム鋼板とも言われています。
そのため塩害地域で金属屋根を施工する場合は、SGL鋼板の使用をおすすめしています。
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