地震が頻発する日本に家を建てるということは、地震対策は必須と言っても過言ではないでしょう。
住宅において、トラブルの多い場所の代表例が【屋根】です。
特に屋根の棟は屋根のてっぺんにあるという特性上、あらゆる自然災害被害を受けやすくトラブルが起きやすいです。
屋根の棟がどこを指すのか分からない方は、以下の記事をご覧ください。
屋根は地震被害を受けやすい
屋根は日頃雨風や太陽光にさらされていることもあり、経年劣化や自然災害被害を受けやすい部分です。
使用されている屋根材にもよりますが、経年劣化内容は大きくわけて屋根材の劣化と塗装の劣化のふたつが考えられます。
屋根材自体の耐用年数は種類によっては50年以上のものもありますが、塗装は基本的に10年程度で剥げてきてしまいます。
つまり塗り直しが必要となるのです。
また、屋根の形状によっては上に溜まった雨水が捌けづらいことがあります。
水捌けの悪い屋根形状の場合、藻やカビが発生しやすくなり劣化を早める可能性が高いです。
屋根が瓦屋根の場合は、台風や地震などによって瓦がずれたり欠けてしまうリスクもあります。
これが主に「瓦屋根は自然災害に弱い」というイメージを持たれる理由でしょう。
例えば瓦がずれてしまった後気付かずに放置していると、隙間から雨水が侵入し雨漏りに繋がるケースもあります。
劣化の進行度合いによっては、屋根の葺き直しが必要となる恐れもあるためトラブルの早期発見が重要です。
地震対策にはメンテナンスが重要
屋根の建材が瓦の場合は10~20年に1回程度、金属の場合は7~10年に1回程度はメンテナンスをしましょう。
結局のところ、定期的にメンテナンスを実施してトラブルを早期発見し深刻化しないうちに修繕を行うことが、一番の対策なのです。
捻りのない結論に見えるかもしれませんが、手間の面でも費用の面でも最も高パフォーマンスと言えます。
瓦屋根が地震に弱いって本当?
瓦の耐用年数は50年以上
地震発生時に瓦がずれたり欠けたりしてしまうことがあるため、地震の多い地域で瓦屋根はリスクが大きいのではと心配する方もいます。
ただし実際は瓦屋根は他の屋根材に比べても非常に耐久性に優れているため、一概に「瓦屋根が地震に弱い」とは言えません。
瓦自体は基本的に経年劣化せず、耐用年数50年以上と言われているほどです。
勿論、瓦を固定している漆喰が劣化することもありますし自然災害時に突発的にトラブルが起きることもあります。
前者については15~20年に1度程度のメンテナンスを推奨しており、後者についてはどんな屋根材でも共通して起こり得ることです。
大きな自然災害が起きた際は一見目立った被害が無くても、一度メンテナンスをしておくと安心です。
瓦屋根の地震被害が目立つ理由
これほど耐久性に優れていながら、なぜ大きな地震が発生した際は瓦屋根の被害が目立つのでしょうか。
ひとつめの理由は、瓦屋根を用いた家屋には築年数の古いものが多いためです。
長い築年数の中で十分にメンテナンスや修繕が行われていなければ、いくら耐久性に優れた瓦といえど瓦を固定している漆喰に劣化が起きている可能性も高く地震をきっかけに大きなトラブルに発展することがあります。
またもうひとつの理由は、旧来式の施工方法がとられている瓦屋根が地震に弱いためです。
ひとつめの理由と少し関連しますが、古い瓦屋根の場合旧来式と呼ばれる安定感の低い施工方法で瓦が積まれているケースが多々あります。
簡単に言うと、屋根の上に土を葺いてその上に瓦を積み上げるという方法です。
そもそも瓦は重たいものですが、さらに土の重さも加わりより一層頭でっかちな構造となります。
上が重たいという構造は地震の被害を受けやすく、瓦の落下や倒壊といった大きなトラブルへ発展するリスクがあります。
しかし近年は多くの屋根屋さんや瓦屋さんでルーフィング材を使用した新しい施工方法を採用しているため、昔よりもさらに耐久性が上がり地震対策および雨漏り対策は強化されました。
まとめ
地震が起きてから大慌てすることのないよう、定期的にメンテナンスを行いましょう。
信頼できる屋根屋さんや瓦屋さんに、是非ご相談ください。
ただし突然訪問してきて屋根の不備を指摘してくる業者は悪徳業者であることが多いためご注意ください。
悪徳業者被害については、以下の記事で詳しくまとめています。
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また認知度の低さを悪用した悪徳業者も増えており、その被害は年々増加しています。
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